先日、いーなが書いた記事

が、Googleさんのご配慮のおかげでたくさんの方に読んでいただきました。
そうなんです。
ぼく、母子家庭で育ちました。
母子家庭に対して、めちゃくちゃポジティブに考えていて、母子家庭に生まれて育ってよかった、とまでおもっています。
でも、母子家庭って普段『かわいそう』、ってマイナスなイメージが先行しますよね。
それは経済的にも精神的にも一般的な家庭よりもハンデがあるからだとおもいます。
ぼくも振り返ったときに、これはかなしかったな、とおもうことがいくつかあったのでまとめてみました。
いま母子家庭(父子家庭も)の子育てに悩んでいる方、これから母子家庭になる、といった方に読んでもらえれば、とおもいます。
Contents
母子家庭で育った子供時代の悲しい現実
母子家庭で育つこと、それは父親がいない家庭で育つということ。
生活費だってお母さんが稼いで、家のこともお母さんがやって、
子育てもお母さんがやって。
どんだけ大変なんだよ!っておもいますよね。
それでも母子家庭に合わせてくれる仕事は少ないし、家のことをやってくれる人も近くにいないし、母が仕事している分、家でひとりで過ごすことが多くなる。
お母さんにとっても、こどもにとっても悲しい現実がたくさんあります。
こどもは言いづらい!あれ欲しい、と言えない現実
母子家庭で1番の悩みの種、それはお金、だとおもいます。
どうしてもこれは避けては通れないですよね。
お金が他の家よりもないこと、それはこどもだって気づきます。
こども時代から、買って、と言えなかったものがあります。
それは、靴。
こどものころ、すぐにサイズがかわる為、小学校時代23センチ~24、25センチ、中学~高校にかけて26~27センチと変わっていきます。
(自分は特に足が大きく、めちゃくちゃ苦労しました笑)
足のサイズに合わない靴をずっと履いて、破けたときに、親に気付いてもらってから買っていました。それまで、小さかったり足に合っていない、とおもっても言い出せませんでした。
こども心でも、毎回毎回靴が変わることを申し訳なく思っていたんだとおもいます。
もしかしたら、母子家庭で育っているお子さんのなかには、文房具や部活の道具、洋服など消耗品やサイズが変わっていくものに対して、おねだりができない子がいるかもしれません。
こどもにとっては言いだしづらいこともきっとあります。
もし靴が履きづらい、指が曲がっている、
そんなところに気付いてもらえたら、
『靴、大きいのいる?』と聞いてもらえたら、とおもいます。
ぼくは言い出せなかったので、足の指が少し長くなっています。
指を窮屈に曲げたまま靴を履いていた為、指の第1関節、第2関節がすこし肌の色が濃くなっていて、まっすぐピンとはなっていないんです。
日常生活では全然気にならないのですが、足の指をみるとこども時代に言い出せなかったことを思い返すことがあります。
お子さんの言い出しづらいことに察してあげるのは難しいかもしれませんが、身体も心も成長する過程で、必要なものはないか聞いてみてほしいです。
もし聞いてもらえてたら、あのときのぼくはきっと嬉しかったとおもいます。
こどもは肩身がせまい!参観や運動会などのイベント
どうしても避けては通れない、こども時代のイベント。
それは…
参観日&運動会です。
もはや、こどもにとっては、親のお披露目会です。
参観日は特にお父さんが参加するものではないかもしれませんが、ぼくが子供時代のとき、なかには両親で参加されるご家庭もありました。
それをみて、すごくうらやましく思ったことと同時に、自分にお父さんと呼べる人がいない現実を悲しくとらえてしまいました。
お父さんがいたら、どんな風に見てくれたかな、と。
また、参観日のテーマとして、『親の似顔絵』『将来の夢』『両親について』『感謝したいこと』などが持ち出されるとおもいます。
親の似顔絵で描くのは、いつもお母さんの顔。
周りはパパママと手をつないで笑顔でにっこり、家族の絵。
こども時代には、嫌というほど、父親がいないことが普通ではない、と思い知らされる場面が多くやってきます。
さらに、家族だんらんの過ごし方を見せつけられるイベントが運動会です。
昔は、家族単位で運動会のグラウンドのまわりをブルーシートが覆って、それぞれ家族のスペースがありました。両親と兄弟がいる家族は大きなスペースを、おじいちゃんおばあちゃんが来てくれるところにはパラソルやイスが置いてあったりして、普段学校生活では隠れているそれぞれの家族のかたちが、運動会では隠せません。
ぼくの家は母1人、子1人の2人家族。
周りがワイワイ楽しんでいるなか、2人で食べるご飯は少しさみしかった。
ブルーシートも小さく、スペースは最小限です。
でも、お母さんがせっかく作ってくれたお弁当には、甘い卵焼きやから揚げ、シャケおにぎり、好きな料理を詰め込んでくれていて、素敵なおもいでが残っています。
母は料理が得意だったおかげで、ともだちが自分の弁当をもらいに来てくれることもあったので、小学校高学年くらいからは、さみしさは吹き飛んでいました。
前の記事にもあるように、母子家庭で育ってもポジティブにいれているのは、母がすごく頑張ってくれていたから。
ともだちからの認知度も高く、まわりに自慢できる母親だったからです。
ただ、こどものころの参観日や運動会など、家族が集まる場所というのは、父親がいないというこどもながらに感じる負い目もあり、自分の家族を見られたくない、母だけという環境が恥ずかしい、とおもっていました。
母子家庭、父子家庭は家族で写真を撮って!
参観や運動会、こどもが寂しさを感じてしまう可能性があります。
もしおじいちゃん、おばあちゃんがいる家庭であればぜひ呼んであげてください。
自分には、お父さんはいなくてもおじいちゃんおばあちゃんがついているんだ!と勇気をもらえます。
また、来られないとしても、たくさん写真を撮ってあげてください。
誰かに見てもらえてる、と思うことはすごくうれしいことです。
運動会当日はいなくても、後日その写真をもっていって、運動会で頑張った種目や活躍したところを話してもらうだけで、運動会が楽しかった思い出に変わるはずです。
そして、大人になって気付いたこと。
それは、
母と一緒に写っている写真がとても少ないこと
です。
これは当時何も思ってもみませんでしたが、結婚式をあげるときにアルバムを見返したところ、母と一緒に写っている写真がほとんどありませんでした。
中学校卒業時のサクラの木の下、大学入学式の正門前、大学時代に一緒にいったユニバーサルスタジオのアトラクション内の写真。
これだけでした(笑)
結婚式のときに非常に困ります。
ぜひ、たくさん一緒に撮っておいてあげてください(笑)
これはこども時代に悲しかったことではないですが、大人になって悲しい現実に直面したので、切実なお願いです。
昔はセルフィなんてなかったから、こどもの姿を写真に収めるしかなかったとおもいますが、いまならスマホで自撮り棒もありますからね。
たくさん思い出を残しておいてもらえれば、とおもいます。
母子家庭は悪影響?逆に母子家庭に生まれてよかったと思えるよ
最後に、買ってといえないことや家族が集まる場での肩身のせまさ、
といったこども時代に悲しかったことを振り返りましたが、それでもぼくは母子家庭に生まれたからこそ、いまの結婚生活を大切にしようと思えますし、父親の姿を知らないからこそ、父親になったときにこんなことしてあげたい!という思いがあります。
片親世帯で育つことは悪影響、なんて言われる方もいますが、母子家庭だからこそ、芽生えている感情や思考があることに、感謝しています。
そして、母子家庭で育った自分だからこそ、シングルマザーの方に伝えたいメッセージ、片親世帯が親戚やまわりにいる方に伝えたいことがあります。
これからも、母子家庭って悪くないぞ!育って大人になってみて分かるよかったことをポジティブに伝えていきたいです。